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IEEE Magnetics Society Distinguished Lecturer講演会
日本磁気学会 第47回ナノマグネティクス専門研究会
タイトル:「軟磁性薄膜の高周波応用」
日時:2012年10月12日 14:00〜16:50
場所:東工大蔵前会館
参加者:45名

 2012年度IEEE Magnetics Society Distinguished Lecturerを招待し、高周波デバイスの小型化、高性能化に不可欠なソフト磁性薄膜の高周波特性について、最近の研究動向と課題を紹介いただいた。また、同分野の最先端研究成果として、数GHz帯で動作可能な高透磁率薄膜の作製と解析に関する研究報告があった。磁性体の高周波応用に関するバラエティに富んだ話題が紹介され、活発な質疑応答、討論がなされた。若手研究者および学生の参加も多く、ソフト磁性薄膜の高周波応用の基礎から最先端研究に至るまでわかりやすく紹介され、充実した内容となった。
  1. 「Soft Magnetic Thin Film Applications at Radio Frequencies」
    山口正洋(東北大)
     オンチップRF素子に不可欠なインダクタの小型化に関する従来研究と課題について紹介され、強磁性薄膜を用いた小型インダクタ開発に関する研究報告がなされた。磁性薄膜の高周波応答に関するチュートリアルな説明に時間を割いていただくことにより、学生も当該分野の本質を理解することができ、活発な質疑応答がなされた。

  2. 「数GHz帯で動作可能な高透磁率薄膜の作製と解析」
    中川茂樹(東工大)
     インダクタの小型化とGHz帯での高速動作を両立させることが可能な画期的な高透磁率材料の作製方法、およびその磁化率の周波数依存性に関する研究報告がなされた。高速動作に不可欠な高磁気異方性と対向ターゲットスパッタ成膜における膜成長過程の相関などについて活発な議論がなされた。

文責:能崎幸雄(慶大)