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第14回ナノマグネティックス専門研究会 報告
日 時:2005年12月12日(月) 13:20〜17:00
場 所:(株)日立製作所中央研究所 小平記念館M2B会議室
参加者:30名
  1. 「MgO障壁層を用いたTMR素子のトンネル磁気抵抗効果とスピントルク磁化反転」
        (早川純1、2、池田正二2、李永a2、佐々木龍太郎2、目黒敏靖2、松倉文}2、高橋宏昌1、2、大野英男2(1日立製作所、2東北大通研))

      MgO障壁層を用いたトンネル磁気抵抗効果素子において、室温で350%以上のTMR比と10^5A/cm^2台の低電流によるスピントルク磁化反転を報告し、ギガビット級磁気メモリへの応用に必要な特性を紹介した。

  2. 「Ni-Fe/Mn-Ir交換結合非対称リングの磁化過程」
        (中谷亮一1、佐々木勲1、遠藤 恭1、山本雅彦1、川村良雄1、長永隆志2、綾 淳2、黒岩丈晴2、Sadeh Beysen2、小林 浩2(1大阪大、2三菱電機))

      非対称リング形状MRAMメモリセル固定層への交換バイアス付与について報告された。NiFe/MnIr交換結合膜を用いた500 nm径リングセルにおいて、ブロッキング温度からの降温によりMnIr層のスピンがNiFe層の磁化方向に固定され、円周方向交換バイアスとして機能することがMOKE測定とMFM観察結果より示された。

  3. 「スピン注入強磁性共鳴と高周波ノイズ特性」
        水口 将輝1、福島 章雄2、久保田 均2、湯浅 新治2、前原 大樹3、恒川 孝二3、David Djayaprawira3、渡辺 直樹3、鈴木 義茂1(1阪大院基工、2産総研、3Canon ANELVA )

      室温で高いトンネル磁気抵抗効果を示す、MgOベース強磁性トンネル接合の様々な高周波応答を測定した。スピン注入を利用したFMRの測定や、磁気ノイズの特性評価などを行い、スピンダイナミクスの解明に迫った。

  4. 「TbFeCo/FePt CGC膜の膜構造と磁化状態」
        伊藤彰義(日大)

      FePt微粒子とTbFeCo膜との交換結合による高密度・低雑音記録媒体の可能性について報告された。FePt微粒子/TbFeCo膜の界面構造を模擬した3次元 LLGシミュレーションにより、TbFeCo単層膜に比べ磁壁幅が狭くかつ平滑な磁壁形状を有する40 nm径以下の微小磁区が安定に存在しうることが示された。
 超高密度記録化に向けたブレークスルー技術のいくつかをご紹介いただいた。今後の動向に目が離せない話題ばかりで詳細な質疑が行われ、講演者と聴衆に高い緊張感があった。

(九大 松山 公秀,日立 五十嵐万壽和)