日時:平成7年7月28日(金)18:30-17:00
場所:森永ブラザビル23階会議室(田町)
連絡先:35名
講演:
- CocrTa系磁気ディスクのオフトラックノイズ特性 NEC機能工レ研:坪井慶三
- 薄膜磁気ヘッドの高周波記録特性 日立中研:高野公史
- インピーダンス変化を利用した磁気ヘッドの基本特性 NTT境界研:千田正勝
- フオトリソグラフィによる強磁性トンネル接合素子の作製 九大工:松山公秀
1)ではCoCrTa系媒体についてオフトラックノイズ特性が検討された.ェッジノイズは媒体厚の薄膜化より残留磁束密度を小さくする方が有効であること, エッジノイズは磁化遷移幅の揺らぎに起因する再生波形振幅の揺らぎと強い相関が有ることなどが示された.
2)では薄膜磁気ヘッドの高周波特性について記録周波数を変え検討した.高周波で記録時の再生出力の劣化は電流損失による記録磁界の低下のため生じること,また,NiFeに代えCoTaZnなど比抵抗の大きな材料を用いることにより記録磁界の減衰を抑制できることが示された.
3)は著者らが提案している,NiFe/Sio2多層膜コアの透磁率変化をコアに挟まれたCu電極のインピーダンス変化に変換する構成の単磁極タイプの薄膜再生ヘッドが示された.ヒステリシスやバルクハウゼンノイズに対してメリットがあるため,高周波バイアス電流による電流損失の抑制,ヘッドとしてのりニアリテイを得るためDCバイアス電流印加,出力向上のための最適化を行なえば高記録密度用ヘッドとして期待できるとのことである.
4)では著者らが研究中の強磁性トンネル接合素子のデザイン,および作製プロセスについて詳細な紹介がなされた.
今回は夏季休暇シーズンであったにもかかわらず35名の参加があり,各講演に対して熱心な質疑応答がなされた.恒例の懇親会にも約半数の参加があり遅くまでディスカッションが交わされた.
(NEC 松寺久雄)
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