68.02
- 分野:
- 磁気計測
- タイトル:
- 先端磁性材料研究会第3回研究会「パターン媒体の先端技術開発とナノ磁気イメージングからのアプローチ」
- 出典:
- http://www.spring8.or.jp/ext/ja/iuss/htm/text/06file/adv_mag_mat-3.htm
- 概要:
- 平成22年3月16日(火)、SPring-8利用推進協議会の主催する「第3回先端磁性材料研究会」が東京工業大学蔵前会館にて開催された。本研究会では「パターン媒体の先端技術開発とナノ磁気イメージングからのアプローチ」をテーマに、計48名の参加があった。
- 本文:
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第3回先端磁性材料研究会「パターン媒体の先端技術開発とナノ磁気イメージングからのアプローチ」が平成22年3月16日に東京工業大学蔵前会館にて開催された。第3回目となる本研究会では、次世代ハードディスクとして有望なビットパターン媒体に焦点をあてて、各方面の開発状況の報告がなされた。
東北大の北上らは、5Tbpsiを目標とする高密度パターン媒体の可能性について、理論と実験の両面からの発表を行った。また、東芝の喜々津らにより、X線反射率測定によるパターン媒体の加工ダメージ評価が報告された。東工大の中川らは、熱アシスト磁気記録媒体に向けた、FePt系合金薄膜の作製と磁化過程について、XRDやVSMを用いた評価結果を発表した。ビットパターンと関連する形で、理研の田中らは、光ディスク材料における超高速の構造変化過程について時間分解XRDを用いて解析した結果について発表を行った。 AITの近藤らは、顕微XMCD法を用いたパターン媒体の磁気特性評価について発表を行った。また将来の新しい磁気イメージング技術として、富士通の野村らにより、軟X線フーリエ変換ホログラフィーを用いたCoPt垂直磁化膜のドメイン観察の発表が行われた。またJASRIの鈴木らは、硬X線フーリエ変換ホログラフィーを用いたパターン媒体の磁気イメージングの技術開発に関して発表を行った。
本研究会ではSPring-8の磁気計測技術を、産業分野をはじめとする様々な新規ユーザーに周知することを目的に開催している。次回(第4回)研究会は、「スピンダイナミクスと光誘起磁化過程(仮題)」をテーマに、平成22年8月に開催の予定である。
(SPring-8/JASRI 小嗣真人)