40.01
- 分野:
- 計測(表面界面磁性)
- タイトル:
- 吸収電流型スピン偏極検出器付き走査型電子顕微鏡(SEMAP)の開発
- 出典:
- 第31回日本応用磁気学会学術講演会 13pD-4
- 概要:
- 走査型電子顕微鏡と吸収電流型スピン偏極検出器を組み合わせた、簡便な磁気イメージング技術の開発報告が、学習院大学の溝口らによって行われた。
- 本文:
- 学習院大学の溝口らは、走査型電子顕微鏡に吸収電流型のスピン検出器を組み合わせた、新しい磁気イメージング技術の開発報告を行った。本装置では、試料表面より放出された二次電子を一対のくさび形のAu膜に入射し、その吸収電流の非対称性からスピン検出を行うものである。二次電子のAu薄膜への入射角はそれぞれ±25°に設定され、検出器は計5組設置されている。溝口らはFe単結晶を用いて磁区観察による性能評価を行った。また様々な角度(試料面内回転方向)で検出電流の非対称性を評価したところ、非対称性がsin波的な振る舞い示すことを実験的に確認した。本装置は構成がシンプルであることと、安価であることから、検出効率や検出精度が向上されれば、新しい磁気イメージング技術として将来の発展が期待される。
(高輝度光科学研究センター 小嗣真人)