第68回強磁場応用専門研究会

 磁気科学分野の成立以前から長らく第一線でご活躍されてこられ、昨年度で定年退官された大阪大学の植田千秋先生にご講演いただけることになりました。弱磁性物質の磁気異方性に起因して発現する物体に対する力学的効果から異方性の計測や物質分離への利用について、基礎からわかりやすく解説頂ける予定です。
できるだけじっくりとお話を伺い、議論するため、講演時間を長めにとっています。またとない機会ですので、是非、ご参加いただければと思います。

共 催:

低温工学・超電導学会2023年度 第1回 時空間変調磁場の制御と応用に関する調査研究会
日 時:

2024年1月11日(木)13:30~15:00
開催場所:
ハイブリッド開催
現地会場:大阪大学 大学院工学研究科 A1棟111号室
(〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-1)

参加費:
無料

申し込み:
申込フォーム
参加ご希望の方は上記申込フォームからご登録ください。
Web参加の方には、追ってアクセス情報をご案内します。
*現地会場で参加申込受付は行いません。必ず参加登録をしてご参加ください。
世話人:
秋山庸子(阪大) yoko-ak_at_see.eng.osaka-u.ac.jp
廣田憲之(物材機構) hirota.noriyuki_at_nims.go.jp
諏訪雅頼 (阪大) msuwa@chem.sci.osaka-u.ac.jp
(_at_を@へ変更してください)
プログラム
13:30~15:00
永久磁石によって弱磁性体に誘起される並進や回転の運動特性

○植田千秋 (阪大)

自発磁化を有する物体では、磁場勾配による並進や、磁気異方性による回転が古くから認識され、実用化されてきた。私達のグループではこれらの運動が、物質の大多数を占める弱磁性体でも発生することを初めて見いだした。物体の回転や並進を生み出す磁気力は、その質量に比例するため、誘起される運動の速度や角速度は、質量に依存しない。この特性を利用して、種類が異なる粒子の磁気分離や、単一微小試料の磁化率(&異方性)の計測が、実用性の期待できる低磁場条件で実現した。それらの原理および装置の概要について紹介する。