第60回強磁場応用専門研究会

共催 低温工学・超電導学会 2021年度 第1回 磁気遠隔力の空間的・時間的制御とその応用に関する調査研究会

 本研究会では、磁場応用に関連する分野で活躍する若手研究者の話をじっくり伺う機会を積極的に作っています。そのような観点から、関連分野で学位を取得された方には、学位論文の内容についてご講演頂いています。今年第 1 回の研究会では、昨年度、秋田県立大学で学位を取得された岡田和也先生(現:埼玉工業大学助教)にご講演をお願いしました。本講演では、磁性微粒子分散系内の粒子凝集構造と磁気粘性効果についてのシミュレーションに関してお話しいただける予定です。
できるだけじっくりと議論するため、講演時間を長くとっています。またとない機会ですので、是非、ご参加いただければと思います。

日 時:

2022年2月22日(火)14:00~16:00
開催場所:
オンライン開催
参加費:
無料

申し込み:
参加ご希望の方は世話人までメールにてご連絡下さい。
アクセス情報をご案内します。
世話人:
秋山庸子(阪大)   yoko-ak_at_see.eng.osaka-u.ac.jp
廣田憲之(物材機構) hirota.noriyuki_at_nims.go.jp
山登正文 (都立大)  yamato-masafumi_at_tmu.ac.jp
(_at_ を@へ変更してください)
プログラム
14:00~16:00
キューブ状磁性粒子分散系の凝集構造と磁気粘性効果
(モンテカルロおよびブラウン動力学シミュレーション)

○岡田和也 (埼玉工大)

磁性を有する微粒子を母液に懸濁して得られる磁性粒子分散系は、様々な工学分野において大きな応用の可能性を秘めている。流体工学的な応用例としては、外部磁場を用いることにより磁性粒子分散系のレオロジー特性を制御する磁気制御型ダンパーが挙げられる。近年、磁性粒子の調製法の技術開発の進展により、様々な幾何学的形状を有する非球状粒子の創製が可能となっている。そのため、新規機能性流体の開発に際して、非球状磁性粒子からなる分散系の内部構造およびレオロジー特性に関する研究が必要とされる。非球状磁性粒子分散系を対象とした研究領域では、実験的な研究は幅広く行われているが、理論的研究は大きく遅れを取っているのが現状である。
本講演では、キューブ状磁性粒子分散系の凝集構造と磁気粘性効果についてモンテカルロおよびブラウン動力学シミュレーションにより得られた結果について報告する。