シンポジウム
世話人の推薦する招待講演に加え、シンポジウムでの発表を希望する一般講演を含んだセッションを開催いたします。(形式B)
シンポジウム向け一般投稿の締切は5月31日(水)24時です。
皆様の積極的な講演申込みをお待ちいたしております。
なお締切り後に、シンポジウムを選択して投稿された論文は、自動的に第2希望、または関連分野の一般講演といたします。
セッション一覧
- Magnetic thin films: synthesis and spectroscopy形式B
- Biomagnetics: breakthrough and commercialization形式B
- Perspective of ultra-high-sensitive magnetic sensors形式B
- Frontiers of spin-orbitronics形式A
-
Multiscale analysis of magnetic materials and its application for electrical vehicle drive system
形式A - Magneto morphological control in material processing形式A
- Microwave-assisted magnetic recording and its application for 3D magnetic recording形式A
Magnetic thin films: synthesis and spectroscopy形式B
代表世話人:近松 彰(東大)
磁性体を薄膜化することで、結晶の磁気異方性を大きくさせたり、基板からのエピタキシャル応力により磁気物性を制御することができる。また、異なる磁性体を積層させた薄膜においては、ヘテロ構造あるいは界面に由来する特異な物性も発現させられる。本シンポジウムでは、磁性薄膜の研究最前線で活躍する4人の方々に講演を依頼するとともに、一般講演から磁性薄膜研究の発表を4件募り、最新の磁性薄膜研究の話題を提供する。
Biomagnetics: breakthrough and commercialization形式B
代表世話人:竹村泰司(横浜国大)
バイオマグネティックスは、日本磁気学会がカバーする中核的な研究分野の一角となりうる分野である。しかしながら基礎研究、基盤研究に留まっているとの印象を持たれていることも危惧される。そこで本シンポジウムでは、基礎研究のトレンドや実用化へのロードマップを示すことと同時に、事業展開が期待される開発やブレークスルーがあり実用への課題が顕在化されてきた技術要素を紹介する。
これにより現在、当該分野に携わっている研究者に加え、バイオ医療分野への展開を模索している企業等からの聴講と、この分野のさらなる発展とこれらの研究開発者の日本磁気学会への新規取り込みを目指す。
Perspective of ultra-high-sensitive magnetic sensors形式B
代表世話人:安藤康夫(東北大)
磁気センサは磁気デバイスとしては比較的古くから研究開発、商品化が行われている製品である。しかし、近年、いくつかの新しい磁気センシングの技術革新がきっかけとなり、従来と比較して数桁感度の良い磁気センサが出てきている。これらはまさに現在のIoT時代における身の回りのさりげないセンシングに対するニーズと重なり、大きな期待と注目を集め始めている。本シンポジウムは新しい超高感度磁気センサに関して、近年の動向と今後の展望に関して紹介いただく。また、学会内に本専門技術分野に関わる研究会を立ち上げる予定であり、その研究会への新規参加者の取り込みも目指している。
Frontiers of spin-orbitronics形式A
代表世話人:小野輝男(京大)
ノーベル賞受賞となった巨大磁気抵抗効果の発見以降、スピンと電荷の2つの自由度を利用するスピントロニクスが急速に発展してきた。スピントロニクスに軌道という新たな自由度を加えることで新たな現象を見出し、革新的デバイスイノベーションへの展開を目指すのがスピンオービトロニクスという新分野である。本シンポジウムでは、スピンオービトロニクス分野の第一線で活躍される研究者に、本分野の最新の研究動向と今後の展開について講演頂く予定である。
Multiscale analysis of magnetic materials and its application for electrical vehicle drive system形式A
代表世話人:田倉哲也(東北工大)
パワーエレクトロニクスを含めた電気エネルギー応用分野において磁性材料への新たな要求が出ており,その要求を満たす磁性材料の開発が急務となっている。また電気自動車といった移動体へのモータ駆動システムの応用も進展しており,小型高効率のモータに対する低鉄損磁性材料の要求も高まっている。こうした新たな要求仕様に応える磁気特性を得るためには,これまでにない新しい研究手法としてミクロな物理的振る舞いを反映させた磁性材料のモデリング手法の確立が必要不可欠となっている。今回,磁性材料のマルチスケール解析の技術的背景とその必要性について述べるとともに,現状のモデリングと解析の動向について言及していく。
Magneto morphological control in material processing形式A
代表世話人:青柿良一(職能大、物材機構)
磁場は物質全体に満遍なく加えることができることができる。また同時に「界面」と「バルク」への磁場作用の差異を利用することで、物質深部や表面など位置選択的な磁場作用による形態制御が報告されるに従い、磁場マテリアルプロセッシングへの注目が集まってきている。当シンポジウムでは、微粒子利用、高分子、電気化学における磁場利用の最前線の研究者を集め、異分野で議論を交わすことで、磁場効果の本質と今後の展開について議論の場を提供する。
Microwave-assisted magnetic recording and its application for 3D magnetic recording形式A
代表世話人:佐藤利江(東芝)
マイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)は、2017年10月に米Western Digitalより製品化のアナウンスがなされ、いよいよ実用が間もなくという段階に入った。一方、MAMRは単なる高密度化技術に留まらず、その最大の特徴である周波数選択性を生かし、STOによる共鳴再生技術と組み合わせることで、3次元磁気記録の実現が可能となる。本世話人グループでは、2011年より JST S-イノベ「3次元磁気記録新ストレージアーキテクチャのための技術開発」を進め、本年3月でステージIIを終了した。MAMR実用化を目前に控えたいま、本プロジェクト成果を中心にMAMR、STO再生技術などの要素技術および3次元磁気記録の技術開発の現状についてのシンポジウムを開催したい。