第41回 日本磁気学会学術講演会
 

シンポジウム

世話人の推薦する招待講演のみからなるセッション(形式A)の他、
世話人の推薦する招待講演に加え、シンポジウムでの発表を希望する一般講演を含んだセッションを開催いたします。(形式B
シンポジウム向け一般投稿の締切は5月31日(水)24時です。
皆様の積極的な講演申込みをお待ちいたしております。
なお締切り後に、シンポジウムを選択して投稿された論文は、自動的に第2希望、または関連分野の一般講演といたします。

セッション一覧


S-1 Magnetization excitation on nanomagnet with microwaves and its application to storage devices 形式A

代表世話人:菊池伸明(東北大)

有効場に対応したGHz帯の高周波磁場により強磁性共鳴が生じることは古くから知られている.近年,十分な振幅の高周波磁場により磁化を動的に励起することで,磁化の不可逆反転に必要な直流磁場を大きく低減することが可能であることが示された.本シンポジウムでは,単一ナノ磁性体の高周波磁場による励起とその反転現象の観測,また,GHz帯の高周波磁場によるアシスト磁化反転を利用したストレージデバイスまで,基礎から応用までにわたる講演を計画している.

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S-2 Requirement for magnetism and magnetic material research excited by power electronics equipment 形式A

代表世話人:三嶋千里(愛知製鋼)

エネルギー応用の磁性材料は,電気エネルギーの中で使用されるが,パワーエレクトロニクスの普及が進展している現在,磁性材料への新たな要求が出おり,その要求仕様の変化から磁気研究の必要性が出ている.これまでのJIS,IECの規格で定められた正弦波励磁と異なり,スイッチング動作を行うパワーエレクトロニクス励磁下では,高調波と高周波での低鉄損,高磁束密度の磁性材料が望まれている.今回,その技術的背景とその必要性について,電気工学の立場で述べるとともに,現状の磁性材料について言及していく.本シンポジウムを契機に,引き続き世界をリードできる磁気研究となることを目指す.

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S-3 Elucidation and application of new physical phenomena of magnetic texture 形式B

代表世話人:粟野博之(豊田工大)

光や磁気を用いた機能性デバイスにおいて重要な磁気異方性や磁気光学効果は、スピン軌道相互作用に起因する物理現象であるが、近年磁性層と重金属層のヘテロ構造で生ずるジャロシンスキー守谷相互作用やスピンホール効果等の新たなスピン軌道相互作用が注目され、新奇な磁気テクスチャの発現やそれらの制御は新しい応用の可能性を拓きつつある。そこで、これら磁気テクスチャが関わる物理とその応用をテーマとしたシンポジウムを開催する。シンポジウムの開催形式はBとして,幅広く講演者を募り開催する。

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S-4 Controlling magnetization by applying electric current and voltage 形式B

代表世話人:三谷誠司(物材機構)

電圧や電流によって磁化を制御する方法が次々に見出されており、この「磁化の電気的制御」はナノ磁性・スピントロニクスにおける特筆すべき研究分野として右肩上がりの発展を続けている。 学術としての興味以上に、応用分野への波及効果が注目、重要視されており、近年電圧トルクMRAMやスピン軌道トルクを用いたメモリ素子の開発が企業参加の下で推進されている。磁気記録やセンサー技術に係るスピントルクオシレータもこの分野の重要トピックスの一つであり、これらの応用展開に本シンポジウムでの活発な議論が役立つことを期待するところである。

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S-5 High performance magnets and evaluation techniques toward innovative development for next generation magnets 形式B

代表世話人:福永博俊(長崎大)

JSTの産学共創基礎基盤プログラムの技術課題の一つとして,「革新的次世代高性能磁石創製の指針構築」が設定されている。本テーマでは,次世代の磁石開発に資する評価技術と次世代磁石開発の基礎となる基盤研究(合計で5課題)が進行中である。進行中の研究課題では,「次世代磁石とそのための評価技術」のコンセプトの下に広範囲の研究が行われているが,学会等の通常のセッション割では,一つのセッションには収まらない。そこで,文部科学省元素戦略磁性材料研究拠点(ESICMM)と協力してシンポジウムを設定し,「革新的次世代高性能磁石創製の指針構築」での研究およびコンセプトを同じくする研究について,その成果を磁気研究のコミュニティーで共有するとともに,講演会での議論を通じて,この分野の更なる研究加速を図りたい。

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