「強磁場を利用した物質分離技術」
磁気分離は,物質をその磁性を利用して磁石により吸引することで実現する物質分離手法です.誰でも体験したことのある身近な現象に基づく非常に単純なプロセスですが,超伝導磁石と磁気フィルターの利用,担磁などの前処理によって,磁性を持たない物質でも微粒子からイオンに至るまで,ある程度の選択性で分離することができるようになります.被分離物質はフィルター上に捕集されますが,磁場を取り除くと容易に回収することができ,フィルターを再生利用できることから,2次廃棄物が出ないという利点があります.このため,産業や医療,環境改善などの分野で利用され始めています.本研究会では,1970年代から始まった超伝導磁気分離の歴史から,理論的な背景,医療分野における利用や,各種産業プロセスにおける水質浄化法としての利用などについて,最新の成果をご紹介いただきます.多くの方々の参加をお待ちしております.
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