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第27回サマースクール「応用磁気の基礎」報告
  今年で第27回目を迎えたサマースクール「応用磁気の基礎」が7月15日(火)から17日(木)の3日間の日程で,都内日立金属和彊館にて開催されました。長引く不況の影響に鑑み,受講者がより一層参加しすくなるよう,開催形態を昨年同様に日帰り形式としました。受講者総数は75名(内:学生51名)で,大勢の受講学生が集まった結果,昨年とほぼ同じ参加者数となりました。今回,初等磁気工学講座にも参加された方は27名でした。
  今年のプログラムは,第1日目は「磁気物理の基礎」佐久間昭正氏(東北大),「ソフト磁性材料」高橋研氏(東北大),夜には懇談会を開催しました。第2日目午前に「ハード磁性材料」小林久理真氏(静岡理工科大),「磁性薄膜」高梨弘毅氏(東北大),午後に「磁気記録媒体」細江譲氏(日立),「薄膜磁気ヘッド」戸田順三氏(富士通研),「マイクロマグネティックス」三俣千春氏(日立金属),第3日目午前に「磁気光学効果/光磁気記録」中川活二氏(日大),「高周波磁気デバイス」辻本浩章氏(大阪市立大),午後に「磁気センサ」笹田一郎氏(九州大),「スピンエレクトロニクス」鈴木義茂氏(産総研)とし,昨年のテーマに新たな講義を追加して,磁気の基礎から応用まで幅広く学べるように構成しました。
  講師の方々には,限られた講義時間内に,専門分野の異なる受講者にも十分理解できるように,できるだけ平易に講義していただきました。基礎的色彩の強い講義には,なるべく多くの時間を割り振り,質問時間を長く取れるよう配慮しましたが,それでも十分でなく,休憩時間にも講師の先生に熱心に質問をする受講生が多く見られました。
  昨年に引き続き,合宿形式を取りやめているため,参加者の交流が深める機会が減るとの懸念もありましたが,懇談会あるいは昼食会場では,和気あいあいとしたムードの中,受講者同士あるいは,講師の先生方との親睦が深められていた様子です。
  アンケートによる調査結果からは,学生・若手のみならず,中堅技術者の方々からも,応用磁気の基礎を学び直し専門以外の講義から刺激を受ける良い機会となった等,ご好評をいただきました。講義時間やスケジュール,ならびに開催形態などに関して寄せられたご意見,ご要望を参考に,より多くの方に参加・満足いただけるようなスクールにしてゆきたいと思います。

(東北大 角田匡清)