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第26回サマースクール「応用磁気の基礎」報告
今年で第26回目を迎えたサマースクール「応用磁気の基礎」が7月5日(金)から6日(土)の2日間の日程で,都内大橋会館にて開催されました。長引く不況の影響に鑑み,受講者がより一層参加しすくなるよう,開催形態を昨年までの2泊3日の合宿形式から2日間の日帰り形式に変更しました。受講者総数は74名(内:学生46名)で,学生の受講者数が大幅に増えた結果,昨年より参加者は34名多くなりました。今回,初等磁気工学講座にも参加された方は20名でした。
今年のプログラムは,第1日目は午前に「磁気物理の基礎」佐久間昭正氏(日立金属),「ソフト磁性材料」高橋研氏(東北大),午後に「ハード磁性材料」小林久理真氏(静岡理工科大),「磁気記録」二本正昭氏(日立),「薄膜磁気ヘッド」戸田順三氏(富士通),夜には懇談会を開催しました。第2日目は午前に「微小磁気計測」中川活二氏(日大),「光磁気記録」粟野博之氏(日立マクセル),午後に「高周波磁気デバイス」佐藤敏郎氏(信州大),「磁気記録シミュレーション」吉田和悦氏(工学院大),「磁気抵抗効果とスピンエレクトロニクス」斉藤好昭氏(東芝)とし,昨年とほぼ同様のテーマで,磁気の基礎から応用まで幅広く学べるように構成しました。
講師の方々には,90分という限られた講義時間内に,専門分野の異なる受講者にも十分理解できるように,できるだけ平易に講義していただきました。熱の入った講義を頂き,質問時間が十分に取れないこともありましたが,休憩時間にも講師の先生に熱心に質問をする受講生が多く見られました。
合宿形式を取りやめたため,参加者の交流を深める機会が減るとの懸念もありましたが,懇談会会場では,和気あいあいとしたムードの中,受講者同士あるいは,講師の先生方との親睦が深められていた様子です。
アンケートによる調査結果からは,学生・若手のみならず,中堅技術者の方々からも,応用磁気の基礎を学び直し専門以外の講義から刺激を受ける良い機会となった等,ご好評をいただきました。講義時間やスケジュール,ならびに開催形態などに関して寄せられたご意見,ご要望を参考に,より多くの方に参加・満足いただけるようなスクールにしてゆきたいと思います。
(東北大 角田匡清)