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第19回サマースクール「応用磁気の基礎」報告
  今回のサマースクールは低迷を続ける日本経済が羨むような 梅雨明けの晴天の続く7月26日(水)から28日(金)にかけ て開催された.会場は神奈川県の中央に位置する綾瀬市にある 石川島研修センターである.開催の場所,磁気, 日程は低負 担・高学習効率という前回の方針を踏襲した.プログラムは下 記のとおりである.
7月26日
午後 磁気物理の基礎(I,II) 松井正顕(名大)
磁区とマイクロマグネテイックス 松山公秀(九大)
若手懇談会
7月27日
午前 磁性薄膜/人工格子 綱島 滋(名大)
午後 磁気光学/光磁気記録 金子正彦(ソニー)
超伝導体の物理 関沢和子(日大)
ハード磁性材料 杉本 諭(東北大)
自由討論会
7月28日
午前 磁気シールド技術 笹田一郎(九大)
磁気と生体 亀井裕孟(電総研)
午後 磁気記録 城石芳博(日立)

講義のカバーする範囲は従来と大差はないが,各論は総花的 にならないように焦点を絞る工夫をした.すなわち, これまで の「磁性薄膜」と「人工格子」は「磁性薄膜/人工格子」に,「磁 気光学」と「光磁気記録」は「磁気光学/光磁気記録」に,「磁 気応用」は「磁気シールド技術」にした.

受講者は50人であった.企業からの参加者は38人(女性1 名)で,例年どおり磁性分野の担当になって2-8年以内の人 が多く,磁気記録関係者が目立った.今回は大学院修士課程の 学生が12名と多かった.氷河期とも形容される就職難時代の サバイバルレース勝ち残り作戦と見るのは穿ちすぎか.ともか く学生にハングリー精神が戻ってくる兆しが感じられてうれし かった.

サマースクール伝統の合宿は今回も多大な収穫を参加者にも たらしたようだ.初日の若手懇談会, 二日目の自由討論会で十 分に打ち解け合い,両日とも終了後いくつものグループにわか れ深夜まで議論が弾んだ.

ご多忙な中時間を割いてテキストを準備して熱心に講義をさ れ, 若手懇談会や自由討論会にも加わって下さった講師の方々 に深く感謝いたします.また,2泊3日の濃密なスケジュール をこなすうえで, 冷房の利きがよく,ゆったりとした,快適な 講義室を事務局で確保して頂いたことは有り難かった.願わく は日本経済が再生し,サマースクールもそれに相応しい解放感 のある場所でたっぷりと時間をとって開ける日の近からんこと を.
(名工大 奥田高士)