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第11回 初等磁気工学講座報告
初等磁気工学講座が7月11日(火)に日立金属和彊館(東京都港区)で開催されました。
本講座は、1.磁気の勉強をスタートしたばかりの学部学生・社会人に対し始めの一歩を、2.磁気物理・工学に数年携わった大学院生・民間の研究者等に対し頭の中で「磁気」という学問を再整理する場所を提供することを趣旨として、毎年ほぼ同じ時期に開かれてきました。今年度で11回目を迎え、参加者は52名(内:学生21名)でした。
講師は、昨年に引き続き溝口 正氏(学習院大)にお願いしました。講義は溝口氏が本講座用に書き下ろしたものを使用し進められました。講義内容は、1.電磁気学の基礎となる物理法則とSI単位系、2.磁気モーメントと磁化、3.磁気ポテンシャルと反磁場、4. 磁束密度とベクトルポテンシャル、5. 磁気異方性とヒステリシス、6. 磁場と磁化の測定、に新たに加わった、7.磁性体の熱力学と、磁気工学の基礎を電磁気学を用いて丁寧かつ平易に講義していただきました。講義の合間には、磁気回路、ファラデー法を用いた磁化の算出法、磁気異方性、磁化率に関する実験データの解析、および、静磁相互作用エネルギーに関する演習が行われ、溝口氏とともにオーガナイザも受講者の指導にあたりました。また、翌日には、希望者を対象に、昨年好評を得た実験装置の見学会を学習院大学溝口研究室の協力により行いました。ファラデー法やVSMなどの実験装置を見学し、多くの質問が出るなど受講生の興味を引いたようです。
アンケートによる調査結果からは、「本講座により磁気の基礎に関する理解を進めることができた」など講義、実験装置の見学に関してご好評をいただきました。今後、寄せられたご意見、ご要望を参考に、さらに多くの方に参加・満足いただけるような講座にしていきたいと思っております。
最後に、お忙しい中お時間をさいて講義していただいた溝口正氏および溝口研究室の皆様に紙面をお借りして感謝いたします。
(山口大 浅田裕法)