第1回光スビニクス専門研究会

日 時: 1994年4月25日(火)14:00-16:15
場 所: 東京工業大学,南3号館2階会議室
参加者: 17名

今回の研究会では新原理を利用した将来の革新的な光通信技 術として期待されるソリトン光通信と,光マグネティツクスの 分野で光通信に特に関連の深いデバイスである光アイソレータ をテーマに,以下3件の講演が行われた.

1) 超高速ソリトン光通信
  NTT アクセス網研究所:久保田寛和
2) 0.98mu小型光アイソレータ
  トーキン 商品開発研究所:小野寺晃一
3) 4波型集積光アイソレータ
  NTT 光エレクトロニクス研究所:杉本直登

久保田氏(NTT)からは,光ソリトンの原理とダイナミック ソリトン通信技術の概要について原理から素人にも分かりやす い形で解説がなされた.また.80 Gbit/す500 km超高速ソリ トン伝送実験系を構成する技術について詳細に解説していただ くとともに,現状の問題であるソリトン間の相互作用,アンプ 雑音とソリトン(ジッタ)および伝送品質(SN比)の低減技術 手法について非常にわかりやすく説明していただいた.
小野寺(トーキン)は,0.98mu用ファラデー回転子として のCdH-,Mn.H3Teの磁気光学特性および結晶性およびその 素子を用いた光アイソレータのデバイス特性について報告し た.
杉本氏(NTT)からは,光信号処理回路として用いるPLCへ の適用可能な尊波型集積光アイソレータの構造および性能につ いて報告がなされた.S波型光アイソレータとして低損失・高 アイソレーションを実現した.光アイソレータを構成する部品 をすべて集積化できるサイズに設計し,デバイスとして融合し た技術は,海外ではミラクルマジックとして反轡が大きかった とのこと.
参加者はあまり多くはなかったが,講演後の討論では・マル チメディァにおいて家庭まで光ファイバーが入るために必要な 技術課題などについて活発な討論がなされた. 小野寺(トーキン),杉本(NTT)