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平成18年度(2006年度)事業報告
(平成18年4月1日〜平成19年3月31日)

T 事業の状況

1.研究発表会、講演会等の開催(定款4条1号)

1.1 第30回日本応用磁気学会学術講演会
期    日 平成18年9月11日(月)〜9月14日(木)
会    場 島根大学松江キャンパス (島根県)
実行委員長 本多茂男(島根大学)
講演件数 451件
セッション数 77(一般)、11(アジアフォーラム)
参加者 775名
1.2 研究会
第148回から153回までの6回の研究会を下記の通り開催した。

1) 第148回  様々な磁化反転現象

期日  平成18年5月18(木)
会場  中央大学駿河台記念館(東京都)
参加者 67名
2) 第149回  マイクロ波フェライト素子の動向と新左手系材料への期待

期日  平成18年6月27日(火)
会場  中央大学駿河台記念館(東京都)
参加者 40名
3) 第150回  Mn系磁性材料の物性と応用

期日  平成18年10月18日(水)
会場  日本化学会 化学会館(東京都)
参加者 32名
4) 第151回  ここまできた次世代ハイブリッド記録の基礎技術

期日  平成18年11月17日(金)
会場  日本交通協会 (東京都)
参加者 74名
5) 第152回  磁気と光の先端技術と高密度ストレージの将来

期日  平成19年1月31日(水)
会場  日本化学会 化学会館(東京都)
参加者 96名
6) 第153回 MTJの進展とスピンエレクトロニクスデバイスの展開

期日  平成19年2月27日(火)
会場  日本化学会 化学会館(東京都)
参加者 63名
1.3 講習会
昨年度に引き続き初等磁気工学講座、サマースクール、公開講座を開催した。

第11回初等磁気工学講座
期    日 平成18年7月11日(火)
会    場 日立金属 和彊(わきょう)館 (東京都)
参加者 52名
第30回MSJサマースクール「応用磁気の基礎」
期    日 平成18年7月12日(水)〜14日(金)
会    場 日立金属 和彊館(東京都)
参加者< 67名
第3回公開講座「磁石の不思議な世界―聞いて、さわって、体験しようー」
期    日 平成18年9月10日(日)
会    場 松江テルサ(松江市)
参加者< 47名
第4回公開講座「磁石の不思議な世界―聞いて、さわって、体験しようー」
期    日 平成19年3月18日(日)
会    場 東京工業大学 (東京都)
参加者< 69名
1.4 専門研究会
本年度はナノマグネティックス専門研究会、ハイブリッド記録専門研究会、スピンエレクトロニクス専門研究会、化合物新磁性材料専門研究会およびナノバイオ磁気工学専門研究会を下記の通り開催した。

1) ナノマグネティックス専門研究会

回 数 期 日 会 場 参加者
第16回 平成18年5月26日 中央大学駿河台記念館 約40名
第17回 平成18年7月21日 日本大学駿河台校舎 24名
特別 平成18年9月12日 島根大学 約90名
第18回 平成18年12月1日 中央大学駿河台記念館 約20名
第19回 平成19年2月16日 全電通労働会館 15名

2) ハイブリッド記録専門研究会

回 数 期 日 会 場 参加者
第18回 平成18年6月9日 日本大学 船橋校舎 42名
第19回 平成18年11月17日 日本交通協会 74名
第20回 平成18年12月19日 日立 中央研究所 60名

3) スピンエレクトロニクス専門研究会

回 数 期 日 会 場 参加者
第12回 平成18年7月24日 東北大学金研 38名
第13回 平成18年9月13日 島根大学 100名
第14回 平成18年11月10日 京都大学 30名
第15回 平成19年2月27日 化学会館 63名

4) 化合物新磁性材料専門研究会

回 数 期 日 会 場 参加者
第21回 平成18年10月11日 青山学院大学 15名
第22回 平成18年10月18日 化学会館 32名
第23回 平成19年2月9日 東京工業大学 30名
第24回 平成19年3月2日 学習院大学 20名

5) ナノバイオ磁気工学専門研究会

回 数 期 日 会 場 参加者
第15回 平成18年4月25日 東京工業大学 20名
第16回 平成18年6月22日 東京工業大学 20名
第17回 平成18年10月17日 東京工業大学 22名
第18回 平成18年11月9日 東京工業大学 21名
第19回 平成18年12月12日 東京工業大学 32名
1.5 国際会議の主催、共催
下記の会合を主催または共同主催した(開催日順)
  1. 4th International Workshop on High Frequency Micromagnetic Devices and Materials (MMDM4)
    日時:平成18年5月8日  場所:San Diego (United States)
  2. MORIS2006「熱・光が関る磁性材料とそのデバイスに関するワークショップ」
    日時:平成18年6月6〜8日  場所:千葉県富浦
  3. 19th  International Colloquium on Magnetic Films and Surfaces(ICMFS)
    日時:平成18年8月15〜18日  場所:仙台
  4. 第17回磁性国際会議(ICM 2006)
    日時:平成18年8月20〜25日  場所:京都
  5. 3rd Asia Forum 2006
    日時:平成18年9月11〜14日  場所:松江
  6. International Symposium on Optical Memory (ISOM)
    日時:平成18年10月15〜10月19日  場所:高松
2. 学会誌、その他の図書の刊行(定款4条2号)
日本応用磁気学会誌を30巻3号から31巻2号まで6回、また会報誌「まぐね」を1巻4号より2巻3号まで12回発行した。日本応用磁気学会誌は論文に特化し、和文、英文論文を掲載した。「まぐね」は論説、解説、特集記事、連載講座など寄稿記事を中心に編集した。

1)日本応用磁気学会誌

巻―号 発行年月日 内 容(詳細は各号の目次参照)
30-3 18.5.1 論文21件、総ページ数99
30-4 18.7.1 論文12件、総ページ数58
30-5 18.9.1 論文7件、総ページ数34
30-6-1 18.11.1 論文10件、総ページ数46
30-6-2 18.11.1 論文25件、総ページ数108
31-1 19.1.1 論文5件、総ページ数30
31-2 19.3.1 論文26件、総ページ数117


2)会報誌「まぐね」

巻―号 発行年月日 内 容(詳細は各号の目次参照)
1−4 18−4−1 論説「HDD技術と市場の変遷」(鈴木 良)、特集「応用磁気学会の将来と学際研究〜境界と融合〜U」解説3件、連載講座2件、総ページ数46
1−5 18−5−1 論説「システム化が進む大学の中で」(山崎陽太郎)、特集「磁気で情報をモバイルする」解説1件、トピックス3件連載講座1件、総ページ数48
1−6 18−6−1 論説「Challenges and Opportunities in Magnetic Data Storage」(T.C.Chong)、特集「磁性体と電磁場との相互作用の広がりとその最前線」解説4件、連載講座2件、総ページ数58
1−7 18−7−1 論説「失敗と成功―エジソンの蓄音機とハードディスク」(中谷 功)、特集「環境に役立つ磁気」解説2件、トピックス2件、連載講座1件、総ページ数44
1−8 18−8−1 論説「日本応用磁気学会に思う―縦糸と横糸の役割」(高橋 研)、特集「磁気教育」解説4件、  連載講座2件、総ページ数50
1−9 18−9−1 論説「基礎と応用」(井上順一郎)、特集「回転機の高効率化」解説2件、トピックス2件、連載講座1件、総ページ数50
1−10 18−10−1 論説「磁性材料開発に思うもの」(成宮義和)、特集「磁気と熱のコラボレーション」解説2件、トピックス2件連載講座2件、総ページ数62
1−11 18−11−1 論説「記録と再生に思うこと」(内川義則)、特集「磁気がもたらす、地球に優しいエネルギー環境」解説3件、トピックス1件、連載講座1件、総ページ数66
1−12 18−12−1 論説「信州のマグネ研究―地域に根ざした応用磁気研究の拠点作り―」(山沢清人)、特集「ナノの粒子の開く新しい世界」解説1件、トピックス3件、連載講座2件、総ページ数62
2−1 19−1−1 論説「Viewing the Future through the Past」(B.Doyle)、論説1件、特集「強磁場を発生する手段・現状と応用」解説3件、トピックス1件、連載講座1件、総ページ数62
2−2 19−2−1 論説「磁界解析の今昔」(高橋則雄)、解説3件、特集「磁気ヘッドの技術史」解説3件、連載講座 2件、総ページ数66
2−3 19−3−1 論説「研究の愉しさ」(榊間 博)、解説3件、連載講座 1件、総ページ数32

3)図書出版

 出版ワーキンググループを組織し本学会会員による図書出版を学会として支援する活動を開始した。対象は教科書、参考書およびハンドブックで、本年度は教科書シリーズの著者の人選を行い、また参考書シリーズの候補を選定した。本活動は出版社が編集、刊行を行い、学会は企画、監修を行う。

3.研究及び調査の実施(定款4条3号)

会員サービスの向上のため、広報委員会を設置し情報サービスの充実を図った。

1)メールマガジンの発行

 Eメールを通じて本学会が開催する研究会、講習会の案内、人事公募等会員にとって有意義な情報を毎月1回を原則として発行した。今年度は平成18年4月より12回発行した。

2)技術情報サービスの発行

 Eメールを通じて磁気にまつわる様々な最新情報を枠にはまらずに紹介するサービスを毎月1回を原則に発行した。今年度は平成18年4月より12回発行した。

3)電子ジャーナルの発行

 新たに論文の電子化とWebへの掲載を開始した。掲載はJ-Stageの電子ジャーナルシステムを活用し、今年度はVol.24(2000年)からVol.30(2006年)の7年間に日本応用磁気学会誌に掲載された論文の掲載を行った。今後継続して過去分、ならびに新規掲載分の登録を進めていく。
4.研究の奨励及び研究業績の表彰(定款4条4号)
平成18年度(2006年度)学会賞、業績賞、優秀研究賞、論文賞、出版賞、学術奨励賞、技術功労賞および優秀講演賞の表彰を下記の通り行った。(学会・業績賞:中村慶久委員長、出版・論文・学術奨励賞:三浦義正委員長、優秀研究・新技術・新製品・技術功労・優秀講演賞:佐藤勇武委員長)
学会賞
  • 逢坂哲彌(早大)  「電気化学的手法による高機能磁性薄膜の開発と磁気記録デバイスへの応用」
  • 荒井賢一(東北大) 「磁性材料計測法とその応用に関する研究」
業績賞
  • 井上順一郎(名大) 「磁気抵抗効果の理論的研究」
  • 高野公史(日立)  「垂直磁気記録ハードディスクの実用化技術の開発」
  • 田中陽一郎(東芝) 「垂直磁気記録ハードディスクの実用化技術の開発」
優秀研究賞
  • 佐久間昭正(東北大)「遷移金属合金の磁気特性に関する電子論的理論研究」
  • 園部義明(HOYA)  「CGC型垂直磁気記録媒体の提案と研究」
  • 吉沢克仁(日立金属) 「ナノ結晶軟磁性材料の開拓と実用化」
論文賞
  • Pdを蒸着した磁性リボンを用いたリモート水素ガスセンサ
    佐竹裕崇*、中村真貴、沓澤伸明、神戸士郎、石井 修、元木浩司**、奥山澄雄(山形大、*日立金属、**ASE Japan)
    日本応用磁気学会誌30巻2号pp.229-232
  • 還流モードの利用によるSRモータのトルクリプル低減
    後藤博樹、佐藤弥来維、一ノ倉 理(東北大)
    日本応用磁気学会誌30巻2号pp.298-301
出版賞
  • 新庄輝也(国際高等研) 「人工格子入門−新材料創製のための−(内田老鶴圃)」
  • 宮崎照宣(東北大)   「スピントロニクス−次世代メモリMRAMの基礎−(日刊工業新聞社)」
学術奨励賞(内山賞)
  • 岡村 進(Bielefeld大)「不規則構造を有するCo2(Cr1-xFex)Alを用いた強磁性トンネル接合のTMR特性」
  • 河崎昇平(東北大)  「Cu-AlOx NOL(Nano-Oxide-Layer)形成過程の考察」
  • 才田大輔(東芝)  「磁気力顕微鏡を利用した電流誘起磁場測定における電流定量評価の可能性」
  • 須藤大輔(東芝)  「垂直磁気記録における磁気クラスタリングのトラックエッジノイズへの影響」
  • 田中慶太(東京電機大) 「脳磁界聴性40Hz成分の位相同期のモデル化に関する検討」
  • 久富伸一(東京電力)  「スパイラル型磁気マイクロマシンを用いたディスポーザブルポンプシステム」
技術功労賞
(特定技術部門)
  • 鶴本勝夫(東北学院大) 「永久磁石を利用した各種磁気歯車の試作研究」
(特定技能部門)
  • 早川一生(静岡理工科大)「磁気測定技術の高度化と装置改良技術」

優秀講演賞:(発表順)
村上 彬(北大) 駒垣幸次郎(富士通) 大沢裕一 (東芝)
廣畑貴文(理研) 塚本 新 (日大) 中山英俊 (長野工専)
角田匡清(東北大) 水口将輝 (阪大) 金丸 俊 (東工大)
田中宏行(横浜国大) 稲葉祐樹 (東北大) 山本真平 (京大)
岡崎祐子(東北大) 清野智史 (阪大) 井畑貴吉 (八戸工大)
開道 力(新日鐵) 滝澤修一 (名工大) 朝比奈 孝(信州大)
白井正文(東北大)


内外の関連学協会との連絡及び協力(定款4条5号)
下記の会合を共催・協賛または後援した(開催日順)
  • 日本能率協会:第14回2006磁気応用技術シンポジウム  2006.4.19〜21
  • トライボロジー学会:トライボロジー会議 2006 春 東京  2006.5.15〜17
  • 電気学会:第18回電磁力関連のダイナミックスシンポジウム  2006.5.18〜19
  • ナノ学会:ナノ学会第4回大会  2006.5.19〜21
  • 日本機械学会:No.06.28講習会「医療福祉のニーズと現状そして将来について〜計測制御技術の視点から」  2006.5.25〜26
  • 産業技術総合研究所:Second International Symposium on Standard Materials and Metrology for Nanotechnology (SMAM)  2006.5.25〜26
  • 希土類学会:第23回希土類討論会  2006.5.30〜31
  • 国際ワークショップ実行委員会:第11回電磁非破壊評価国際ワークショップ  2006.6.14〜16
  • 日本機械学会:2006年情報精密機器のメカトロニクスに関する日本・米国機械学会合同会議  2006.6.21〜23
  • 未踏科学技術協会:第5回ナノサイエンス・サマー道場―量子オプティックス基礎と応用―  2006.6.22〜23
  • 日本シミュレーション学会:第25回日本シミュレーション学会大会 2006.6.22〜23
  • 日本物理学会:朝永振一郎と21世紀の物理学―量子と時空の生み出す多様性―  2006.8.10,11
  • カーボンマイクロコイル研究会:第19回カーボンマイクロコイル(CMC)研究会  2006.8.30
  • DV−Xα研究協会:DV−Xα分子軌道計算講習会  2006.9.8
  • 日本時計学会:2006年度マイクロメカトロニクス学術講演会  2006.9.8
  • P F懇談会:平成18年度放射光利用研究基礎講習会  2006.9.19〜20
  • ミレニアム・サイエンス・フォーラム実行委員会:ミレニアム・サイエンス・フォーラム  2006.10
  • 文科省科研費特定領域研究「希土類形態制御」希土類若手研究発表会  2006.10.4〜6
  • 応用物理学会/JASRI:第5回低エネルギー電子顕微鏡及び光電子顕微鏡国際会議  2006.10.15〜19
  • 慶應大×東工大COEプログラム:慶應大×東工大21世紀COEプログラム  2006.10.30
  • 国際超電導産業技術研究センタ:第19回国際超電導シンポジウム(ISS 2006)  2006.10.30〜11.1
  • 日本AEM学会:第15回MAGDAコンファレンス in 桐生  2006.11.1〜2
  • 日本結晶成長学会:第36回結晶成長国内会議(NCCG-36)  2006.11.1〜3
  • 日本時計学会:2006年度日本時計学会秋季研究会  2006.11.10
  • 高分子学会:15回ポリマー材料フォーラム  2006.11.16〜17
  • 応用物理学会第35回薄膜・表面物理基礎講座(2006年)「界面を非破壊で見る先端分析技術の基礎と応用」  2006.11.16〜17
  • 日本希土類学会:日本希土類学会第24回講演会  2006.11.17
  • 茨城県中性子利用促進研究会:平成18年度公開研究会「スピントロニクス・ナノ磁性材料への中性子の利用」  2006.11.21
  • システム制御情報学会:第49回自動制御連合講演会  2006.11.25〜26
  • カーボンマイクロコイル研究会:第20回カーボンマイクロコイル(CMC)研究会  2006.11.28
  • 日本電子部品信頼性センター:第16回RCJ信頼性シンポジウム  2006.11.30〜12.1
  • 磁性流体研究連絡会磁性流体研究連絡会:平成18年度 磁性流体連合講演会  2006.12.7〜8
  • IEEE Magnetics Society:5th International Workshop on High Frequency Micromagnetic Devices and Materials (MMDM5)  2007.1.12
  • IEEE EMC-S仙台チャプタ:2007年第1回IEEE EMC-S仙台チャプタ・コロキウム「パッケージ・チップレベル集積化ノイズ解析・対策技術」  2007.1.25
  • 文部科学省科学研究費補助金 平成16年度発足特定領域研究「希土類形態制御」第4回公開シンポジウム  2007.1.29
  • 未踏科学技術協会:磁性材料研究会21「希土類磁石をめぐる期待と杞憂」  2007.3.1
  • 日本時計学会:2007年度 春季研究会「精密機器に適した機能性高分子材料について」2007.3.16