39.03
- 分野:
- 磁気記録
- タイトル:
- ディスクリートトラックレコーディング(DTR)技術を用いた120GB1.8インチHDDの試作に成功
- 出典:
- 東芝のプレスリリース
(http://www.toshiba.co.jp/about/press/2007_09/pr_j0601.htm)
NEDO「Focus NEDO」Vol.3, No.11
(http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/focus/11/11.html) - 概要:
- (株)東芝は垂直磁気記録方式を採用した1.8インチHDDの記録密度を1.5倍に高めるディスクリートトラックレコーディング(DTR)技術を開発し、120GBの記憶容量を持つ1.8インチHDDの試作に世界で初めて成功した。
- 本文:
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(株)東芝は垂直磁気記録方式を採用した1.8インチHDDの記録密度を1.5倍に高めるディスクリートトラックレコーディング(DTR)技術を開発し、120GBの記憶容量を持つ1.8インチHDDの試作に世界で初めて成功した。
NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の国家プロジェクト「ナノメータ制御光ディスクシステム」により開発された電子ビーム描画装置を用いることで実現されたDTR技術は、ディスク上の記録トラック間に溝を形成することで隣接するトラック同士の相互干渉を抑制することができるため、記録ビットが明確になり、これに伴いトラックピッチを狭めることが可能となるものである。DTR技術を用いることにより面記録密度333Gbit/平方インチを実現し、1.8インチサイズの垂直磁気記録方式を採用したディスク1枚あたり120GBの記憶容量を実現した。従来の1.8インチHDDではディスク1枚あたりの記憶容量が80GBであったことから、このDTR技術を用いることで記録密度を1.5倍に高めることが可能となった。
(株)東芝では、DTR技術を採用したHDDの量産化を2009年中に目指すとしている。
(埼玉大学 柿崎 浩一)