人工知能磁気応用専門研究会
近年、人工知能は疑う余地のないほどに社会に必要不可欠となっている。この人工知能は主にGraphical Processing Unit (GPU) 上での計算により実現されており、自動車の自動化といった従来機械学習の置き換えだけでなく、昨今の大規模言語モデルを用いたヒトとのインタラクティブなシステムの構築など、今なおその応用が拡大している。しかしながら、核となるGPUの消費電力、フォン・ノイマンボトルネックといった様々な問題点が無視できない状況となっており、これらを打開する手法として、様々な人工知能専用素子が提案・検証されている。このような中、磁性関連の研究では、「磁性」のもつ、高速応答性・情報の不揮発性・演算能力を人工知能に利用することで半導体技術単独ではなし得ないブレークスルーを人工知能にもたらすことができると期待され、研究が進められている。また、磁性研究そのものに対しても、既存の人工知能を活用し研究を加速するという取り組みも盛んに行われている。
しかしながら、これら「人工知能応用」を専門とした研究会がなく、個々の議論は既存の専門研究会で行われているのが現状である。そこで、新たに「人工知能応用専門研究会」を設置することで、個々の議論を集約、磁性に関連した人工知能関連の研究を加速し社会へフィードバックする事を目的に本研究の設置を希望する。本研究会では、磁性材料の人工知能応用だけでなく、人工知能を用いた磁性材料研究にも着目する。磁性材料による人工知能の新たな利点と、人工知能の利用とを同一の場において議論することで、人工知能の創造者と利用者をつなげ、研究を加速する場となると期待している。
2024年度の開催予定
回 | 日時 | 場所 | 世話人 |
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第1回 | 2024年10月10日 | 東京大学(本郷キャンパス) | 野村(東北大)、小嗣(東京理科大) |