平成16年度(2004年度)事業報告
(平成16年4月1日~平成17年3月31日)
Ⅰ 事業の状況
1.研究発表会、講演会等の開催(定款4条1号)
- 1.1 第28回日本応用磁気学会学術講演会
-
期 日 : 平成16年9月21日(火)~9月24日(金) 会 場 : 沖縄コンベンションセンター 実行委員長 : 山城康正 (琉球大学) 講演件数 : 589件 セッション数 : 79(一般)、2(シンポジウム)、11(ポスター) 参加者 : 809名
- 1.2 研究会
- 第136回から141回までの6回の研究会を下記の通り開催した。
1) 第136回 高温超伝導体薄膜材料の15年史 期日 平成16年5月19日(水)
会場 機械振興会館 (東京都)
参加者 36名2) 第137回 SQUID技術の開く新時代 期日 平成16年7月23日(金)
会場 日本化学会 化学会館(東京都)
参加者 32名3) 第138回 磁性微粒子研究の新展開 期日 平成16年11月26日(金)
会場 日本化学会 化学会館(東京都)
参加者 51名4) 第139回 超高密度記録の更なる飛躍を目指して
(第10回ナノマグネティックス専門研究会/第12回ハイブリッド記録専門研究会共催)期日 平成17年2月1日(火)~2日(水)
会場 日本大学理工学部 駿河台校舎 (東京都)
参加者 110名5) 第140回 層間磁気結合 期日 平成17年2月15日(火)
会場 日本化学会 化学会館(東京都)
参加者 57名6) 第141回 磁性ビーズの作成とバイオ応用 期日 平成17年3月15日(火)
会場 機械振興会館 (東京都)
参加者 54名
- 1.3 講習会
- 昨年度に引き続き初等磁気工学講座、サマースクールを開催した。
第9回初等磁気工学講座 期 日 : 平成16年7月12日(月) 会 場 : 日立金属 和彊館(東京都) 参加者 : 59名 第28回MSJサマースクール「応用磁気の基礎」 期 日 : 平成16年7月13日(火)~15日(木) 会 場 : 日立金属 和彊館(東京都) 参加者< : 81名
- 1.4 専門研究会
- 本年度はナノマグネティックス専門研究会、ハイブリッド記録専門研究会、スピンエレクトロニクス専門研究会、化合物新磁性材料専門研究会およびナノバイオ磁気工学専門研究会を下記の通り開催した。
1) ナノマグネティックス専門研究会
回 数 期 日 会 場 参加者 第6回 平成16年5月28日 丸紅ビル(東京都) 約60名 第7回 平成16年7月16日 日大理工学部駿河台校舎 30名 第8回 平成16年10月22日 日立中央研究所 31名 第9回 平成16年11月26日 機械振興会館 58名 第10回 平成17年2月1,2日 日大理工学部駿河台校舎 110名 2) ハイブリッド記録専門研究会
回 数 期 日 会 場 参加者 第9回 平成16年5月20日 機械振興会館 55名 第10回 平成16年8月27日 日大理工学部駿河台校舎 34名 第11回 平成16年11月16日 日大理工学部駿河台校舎 33名 第12回 平成17年2月1、2日 日大理工学部駿河台校舎 110名 3) スピンエレクトロニクス専門研究会
回 数 期 日 会 場 参加者 第1回 平成16年7月16日 東北大学(仙台) 67名 第2回 平成16年9月24日 沖縄コンベンションセンター 140名 第3回 平成16年11月26日 機械振興会館 58名 第4回 平成16年12月24日 JAビル(東京都) 24名 第5回 平成17年2月4日 国際高等研(京都市) 32名 第6回 平成17年2月28日 東京大学工学部 26名 4) 化合物新磁性材料専門研究会
回 数 期 日 会 場 参加者 第13回 平成16年5月19日 機械振興会館 36名 第14回 平成16年10月15日 学習院大学 18名 第15回 平成17年1月21日 東京大学工学部 23名 第16回 平成17年3月11日 早稲田大学理工学部 16名 5) ナノバイオ磁気工学専門研究会
回 数 期 日 会 場 参加者 第6回 平成16年5月17日 イギリス大使館 63名 第7回 平成16年7月22日 東工大大岡山キャンパス 37名 第8回 平成16年9月9日 東工大大岡山キャンパス 39名 第9回 平成16年11月30日 東工大大岡山キャンパス 33名 第10回 平成17年3月15日 機械振興会館 54名
- 1.5 国際会議の主催、共催
- 下記の会合を主催または共同主催した(開催日順)
- 2004年光磁気記録国際シンポジウム(MORIS 2004)
日時:平成16年5月16~19日 場所: 横浜市 - 第7回垂直磁気記録国際会議(PMRC2004)
日時:平成16年5月31日~6月2日 場所: 仙台市 - The First Asia Forum 2004,Okinawa
日時:平成16年9月21~24日場所: 沖縄コンベンションセンター - International Symposium on Optical Memory 2004 (ISOM2004)
日時:平成16年10月11~15日 場所: 韓国(済州島)
- 2004年光磁気記録国際シンポジウム(MORIS 2004)
- 2. 学会誌、その他の図書の刊行(定款4条2号)
- 日本応用磁気学会誌を28巻4号から29巻3号まで12回、またTransactions of the Magnetics Society of Japan を4巻2号から5巻1号まで4回発行した。
1)日本応用磁気学会誌
巻―号 発行年月日 内 容(詳細は各号の目次参照) 28-4 16.4.1 論説「日本の製造業の再生」(中村久三)解説3件、トピックス1件、連載講座1件、新技術・新製品2件、論文29件
総ページ数 18428-5 16.5.1 論説「ハードディスクドライブと真空薄膜作製装置」(伊野洋一)
解説2件、トピックス2件、連載講座1件、新技術・新製品1件、論文10件
総ページ数 9528-6 16.61 論説「新磁性」(大野英男)
解説2件、トピックス1件、連載講座1件、論文3件、
総ページ数 6628-7 16.7.1 論説「HDD製造の現場から産学協力に思うこと」(山森一毅)
解説1件、トピックス3件、連載講座1件、論文3件、
総ページ数 6628-8 16.8.1 論説「電磁誘導の法則と電気化学」(谷田部俊明)
トピックス2件、連載講座1件、新技術・新製品1件、論文2件、
総ページ数 4628-9 16.9.1 論説「理系離れ」(篠原 肇)、解説1件、トピックス2件、連載講座1件、論文5件、レター1件、
総ページ数 7228-10 16.10.1 論説「企業内開発エンジニアの喜び」(竹井 裕)解説1件、トピックス2件、連載講座1件、新技術・新製品1件、論文1件
総ページ数 4428-11 16.11.1 論説「韓国の高機能性磁性材料研究センターの発端と現況」
(金 鍾悟)、解説1件、トピックス3件、連載講座1件
総ページ数 5628-12 16.12.1 論説「日本でのものづくり」(佐々木保正)
解説1件、トピックス3件、連載講座1件、新技術・新製品1件、論文1件、
総ページ数 7229-1 17.1.1 論説「HDD用磁気ディスク基板事業を振り返って」(小池一幸)、
解説1件、トピックス2件、連載講座1件
総ページ数 4829-2 17.2.1 論説「磁気ディスク媒体の今,昔(石田祥二)、解説1件、トピックス3件、連載講座1件、論文17件
総ページ数 13429-3 17.3.1 論説「電子材料の安定供給」(大橋建夫)トピックス3件、
連載講座1件、論文33件、
総ページ数 1882)Transactions of the Magnetics Society of Japan
巻―号 発行年月日 内 容(詳細は各号の目次参照) 4-2 16-5-1 論文6件、総ページ数 24 4-3 16-8-1 論文6件、総ページ数 33 4-4 16-11-1 論文53件、総ページ数 245 5-1 17-2-1 論文9件、総ページ数 48
- 3.研究及び調査の実施(定款4条3号)
-
会員サービスの向上のため、今年度より広報準備委員会を設置し情報サービスの充実を図った。
1)メールマガジンの発行
Eメールを通じて本学会が開催する研究会、講習会の案内、その他人事公募等会員にとって有意義な情報を毎月1回を原則として発行した。今年度は平成16年4月より臨時発行を含め14回発行した。
2)技術情報サービスの発行
Eメールを通じて磁気にまつわる様々な最新情報を枠にはまらずに紹介するサービスを毎月1回を原則に発行を開始した。今年度は平成16年6月より9回発行した。
- 4.研究の奨励及び研究業績の表彰(定款4条4号)
- 平成16年度(2004年度)学会賞、業績賞、優秀研究賞、論文賞、出版賞、学術奨励賞、新技術・新製品賞、技術功労賞および優秀講演賞の表彰を下記の通り行った。(学会・業績賞:直江正彦委員長、出版・論文・学術奨励賞:山崎陽太郎委員長、優秀研究・新技術・新製品・技術功労・優秀講演賞:田上勝通委員長)
学会賞
- 島田 寛(東北大) 軟磁性アモルファス・ナノ粒子薄膜の研究
業績賞
- 伊藤彰義(日大) 光磁気記録層における三次元化高密度記録
- 小川清也(富士通) 磁気記録および光磁気記録装置の実用化研究
優秀研究賞
- 一ノ倉理(東北大) 電力用可変インダクタの開発
- 岡本 巌(山形富士通)磁気ディスク用高密度面内媒体技術の開発
- 島田 寛(東北大) 高周波磁気デバイス用薄膜・微粒子の研究
- 鈴木淑男(AIT) FePt規則合金磁性薄膜垂直記録媒体の研究
- 高梨弘毅(東北大) 単原子層積層制御による人工規則合金膜の開発と磁性材料への応用
- Vadym Zayets(産総研) 半導体スピントロニクス技術を用いた光デバイスの研究
- 広沢 哲(NEOMAX) Fe-B/Nd2Fe14B系ナノコンポジット磁石の組織生成と高保磁力化に関する研究
- 山口正洋(東北大) GHz帯透磁率測定法の確立
- 湯浅新治(産総研) 単結晶磁気トンネル接合素子の開発とコヒーレントTMR効果の実現
論文賞
- A New 1 MHz-9 GHz Thin-Film Permeameter Using a Side-Open TEM Cell and a Planar Shielded-Loop Coil (Transactions of the Magnetics Society of Japan Vol.3 No.4 p137~140)
M.Yamaguchi, Y.Miyazawa, K.Kaminishi and K-I Arai - 光学系の分解能を超えた高密度磁区パターンの光変調方式による記録(日本応用磁気学会誌 27巻11号pp.1075-1082)
白鳥 力 - スピントランスファー効果による磁壁の電流駆動(日本応用磁気学会誌28巻3号pp.343-346)
山口明啓、谷川博信、小野輝男、那須三郎、三宅耕作、壬生 攻、新庄輝也
出版賞
- 毛利佳年雄(科学技術振興機構)
「磁気センサ理工学」コロナ社、1998年発行
学術奨励賞(内山賞)
- 神吉輝夫(IBM) 電界効果トランジスタPb(Zr,Ti)03/(La,Ba)Mn03を用いた金属絶縁体転移温度の室温制御
- 小林宏一郎(岩手大) WPW症候群患者心磁図の独立成分分析を用いた電流密度解析
- 斉藤 伸(東北大) Ti下地, Tiキャップ層を用いたCoCr系ポストアニール媒体における磁性結晶粒の磁気的孤立化
- 鈴木英治(TDK) Optical Magnetic Field Probe Consisting of a Loop Antenna Element and an Electro-Optic Crystal
- 中村健二(東北大) 磁気飽和を考慮したSRMの簡易磁気回路モデル
新技術・新製品賞
- バスタフェリックス
近藤幸一、千葉龍矢、小野裕司、吉田栄吉、松下伸広∗、阿部正紀∗ (NECトーキン(株)、∗東京工業大学) - 電波腕時計用アモルファス鉄心アンテナ
佐野貴司、南 成敏、小谷 忠*、荒木博和**、三田正裕** (カシオ計算機(株)、*日立フェライト(株)、**日立金属(株)) - PERMEAMETER PMM-9G1
宮澤安範、上西克二、山口正洋∗、安藤仁司 (淩和電子㈱、∗東北大学) 磁化と超高異方性を持つ軟磁性薄膜の作製技術 孔碩賢、岡本健志、伊東祐史、中川茂樹(東京工業大学)
技術功労賞
(特定技術部門)
- 上島聡史、五味浩隆、小野寺郁人(TDK)
開発技術:高密度薄膜磁気ヘッド用ホトリソフグラフィー技術の開発
(特定技能部門)
- 手島 昇(九州電気専門学校)
開発技術:結晶質合金薄帯材料及び磁気特性測定装置の開発
優秀講演賞:(発表順)
斉藤達也(キヤノン) | 高橋有紀子(物材機構) | 武田 茂(Magnontech) |
青木あゆみ(横浜国大) | 屋上公二郎(ソニー) | 角田匡清(東北大) |
鷲谷貴洋(AIT) | 伊藤弘高(東北大) | 島津武仁(東北大) |
上水孝徳(信州大) | 中村哲也(高輝度光研) | 小澤哲也(東北大) |
福本能之(NEC) | 鹿野博司(ソニー) | 大島弘敬(富士通研) |
北島健一(九工大) | 五味 学(名大) | 根本広明(日立) |
関口康爾(慶大) | 相馬宗尚(東北大) | 山口さち子(東大) |
才田大輔(東大) | 大森賢次(住友金属鉱山) | 里見泰章(八戸工大) |
谷田貝淳(東北大) | 加藤剛志(名大) |
内外の関連学協会との連絡及び協力(定款4条5号)
下記の会合を共催・協賛または後援した(開催日順)
- 日本能率協会:第12回2004磁気応用技術シンポジウム 2004.4.21~23
- 未踏科学協会:金子秀夫先生メモリアルセミナー 2004.5.9
- ナノ学会:ナノ学会第2回大会 2004.5.9~11
- 日本トライボロジー学会:トライボロジー会議 2004春 東京 2004.5.10~12
- 日本希土類学会:第21回希土類討論会 2004.5.20~21
- 日本機械学会:第16回「電磁力関連のダイナミクス」シンポジウム 2004.6.9~11
- 日本シミュレーション学会:第23回日本シミュレーション学会大会 2004.6.16~17
- 日本金属学会:金属学会セミナー「最先端スピンエレクトロニクス技術の基礎と応用」2004.6.25
- 日本時計学会:春季研究会「電波時計用フレキシブルアンテナの開発」 2004.6.25
- CMC研究会:15回カーボンマイクロコイル(CMC)研究会 2004.6.29
- 2004年統計物理学国際会議:Satellite Meeting of STATPHYS 22
“Statistical Physics of Disordered Systems and Its Applications” 2004.7.12~15 - 日本物理学会:日本物理学会セミナー
「アインシュタインと21世紀の物理学-2005 世界物理年へ向けて-」 - 未踏科学技術協会:3回ナノサイエンス・サマー道場「半導体ナノサイエンスとその応用」
- ISMANAM組織委員会:第11回準安定、メカニカルアロイング、及びナノ結晶材料に関する国際会議(ISMANAM)
- 日本結晶成長学会:第34回結晶成長国内会議 2004.8.25~27
- 電気学会:平成16年度電気学会基礎・材料 共通部門大会2004.8.30~31
- 日本時計学会:2004年秋季 マイクロメカトロニクス学術講演会 2004.9.7
- 応用物理学会:第15回非弾性イオン表面衝突国際ワークショップ 2004.10.17~22
- 国際ディスクドライブ協会:IDEMAセミナー「今後のストレージ技術と産業の行方を探る」
- 先端加工機械技術振興協会:機能性材料の3次元微細加工技術講演会 2004.11.1
- 日本希土類学会:Rare Earths’ 04 in Nara, Japan 2004.11.7~11
- 日本トライボロジー学会:トライボロジー会議2004秋 鳥取 2004.11.10~12
- 高分子学会:第13回ポリマー材料フォーラム 2004.11.11~12
- 日本電子部品信頼性センター:第14回RCJ信頼性シンポジウム 2004.11.11~12
- 応用物理学会:第33回薄膜・表面物理基礎講座 2004.11.11~12
- 阪大先端科学イノベーションセンター:「希土類科学と技術における最近の進歩」
(科研費補助金成果報告) 2004.11.15~16 - 日本時計学会:秋季研究会「ZigBeeを利用したセンサーネットワークの開発」2004.11.19
- 国際超電導産業技術研究センター:第17回国際超電導シンポジウム(ISS 2004) 2004.11.23~25
- 日本学術会議:どこまで進んだ男女共同参画 2004.11.24
- 日本機械学会:第47回自動制御連合講演会 2004.11.26~27
- 未踏科学技術協会:4回講演会
「高性能磁石(旧・希土類磁石)国際会議報告と磁性材料の最近の話題」 - 磁性流体研究連絡会:平成16年度 磁性流体連合講演会 2004.12.15~16
- 高輝度光科学研究センター:SPring-8 ワークショップ「放射光による磁気材料評価技術」
- 産業技術総合研究所:スピンエレクトロニクスにおけるナノ加工と計測ワークショップ
「ナノスピントロニクス機能とプロセス技術のデザイン・実証に向けて」 2005.1.13 - 日本表面科学会関西支部:日本表面科学会関西支部&表面技術協会関西支部
合同研究会「電極表面の科学とナノテクノロジー」 - 特定領域研究総括班:文部科学省科学研究費補助金平成16年度発足特定領域研究
「希土類形態制御」第2回公開シンポジウム - カーボンマイクロコイル研究会:第16回カーボンマイクロコイル研究会 2005.2.10
- 日本人間工学会:ケータイ・カーナビの利用性と人間工学シンポジウム 2005.3.10~11
- 日本AEM学会:第14回MAGDAコンファレンスin岐阜 2005.3.14~15